農家(新規参入者)の収入

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新規参入者の農業所得はどのくらい?

農業への転職を考える人が気になることの一つは収入ではないでしょうか

転職して ちゃんとやっていけるかは大事なところです


そこで 今回は就農当初の収入はどの程度なのか 先輩たちの懐事情を探ってみたいと思います

新規参入者の農業所得額

     109 万円  平均値
 
      60 万円  中央値


※出典:一般社団法人全国農業会議所 全国新規就農相談 センター
    新規就農者の就農実態に関する調査結果(平成28年度)


就農してから概ね10 年以内(就農時点が2006 年1 月以降)の新規就農者の中で

新規参入者全体の値

 


中央値 がわからない方は こちらをご覧ください


新規参入者ってどんな人? サンプル数は?



一般社団法人全国農業会議所 全国新規就農相談 センターが行った調査結果をみていきます



新規参入者「土地などを独自に調達し、新たに農業経営を開始した」(以下、「独自調達」)者

       ※ 実家の経営に就農・経営継承した農家子弟(いわゆる「親元就農」)は除外




回収数5,413 名

新規参入者         2,370 名(前回711 名)
農家出身ではない者   1,937 名
両親は農家ではないが祖父母が農家    433 名
親元就農     2,007 名(前回729 名)
合 計     5,413 名


じーも

新規参入者のうち 祖父母が農家である人が 約2割もいるんだ 

 
 

新規参入者のうち、農家出身でない人は 82%!! 

 


「農家出身ではない」とした者  81.7%


「両親非農家、祖父母農家」   18.3%
 


 

全体では就農前の居住地と同じ都道府県内に就農した者  68.9%

同じ都道府県ではないか同一の地域ブロックに就農した   10.2%


      あわせると  79.1% 

          就農前に居住していた地域ブロックの中で就農しています
 

 

 

農業所得の状況


現在の農業所得階層別構成と農業所得(新規参入者)

農業所得階層別でみると

「100 万円以上300 万円未満」 29.2%
 

「50 万円以上100 万円未満」  16.7%

 
「0 円未満(マイナス)」    15.7%

 
「0 円」            14.5%

 
「1 万円以上50 万円未満」   14.1%

 
「300 万円以上500 万円未満」  5.9%

 
「500 万円以上1,000 万円未満」 2.9%

 
「1,000万円以上」       1.0%
 

 
農業所得が50 万円未満と少ない経営が 44.3% とかなりの割合を占めています
 

 

平均販売額

平均販売金額

「0 円未満(マイナス)」  328 万円

「0 円」          288 万円
 


農業所得が 「0円」 または 「0円未満(マイナス)」と答えた人の販売額は上記のとおり

しかし、この数字は、、、

 
「1 万円以上50 万円未満」の販売金額  240 万円  よりも大きい
 

 

じーも

0円の所得の人は

50万未満の人より販売できているけれど

 所得=利益につながっていないよう 

300万円以上の所得を得るためには

 
 300万円以上の所得を得るには、1,000万円の売上げが必要 (目安)
 

 

「300 万円以上500万円未満」の販売額平均 1,203 万円 となっていることから

 300 万円以上の所得のためには、1,000 万円以上の売上げがひとつの目安となっています

 

 
「300 万円以上」の所得を得ている人  9.8%  かなり少ない
 

 

経過年数別の所得


就農1・2 年目  平均 54 万円 (中央値 24 万円
 

就農3・4年目   平均 117 万円 (中央値 60 万円
 

就農5 年目以上  平均 191 万円 (中央値 127 万円

  

 
就農後の経過年数が長くなるにつれて農業所得額も高くなっています
 

 

50 万円未満の割合

  1・2 年目   57.6%

  
  5 年目以上  27.1%   半減
 
 

5 年目以上では最も多いのは 「100 万円以上300 万円未満」


次に割合が高い階層は


「300 万円以上500 万円未満」

                となっています

 

作目別の所得

酪農      平均 1,013 万円 (中央値 425 万円
 

その他の畜産  平均 216 万円 (中央値 100 万円)
 

その他の作物  平均 153 万円 (中央値 88 万円
 

施設野菜    平均 120 万円 (中央値 95 万円
 

果樹      平均 110 万円 (中央値 70 万円
 

花き・花木   平均 81 万円 (中央値 46 万円
 

水稲等     平均 79 万円 (中央値 43 万円
 

露地野菜    平均 72 万円 (中央値 40 万円
 


回答者が最も多い露地野菜の農業所得が 最も少ない
 

 

露地野菜の農業所得が もっとも少ない結果となっていました

他の作物に比べて 最初の設備投資が少なくて済む反面

単価が安い ということでしょうか

サンプル数が多かったことから より現実的な実態を捉えられやすい結果になったのかなと思います



また 300万円以上の所得を得ている割合が 

 1割にも満たないという厳しい現実もわかりました

軌道にのせ 一定の所得を得るには 時間がかかる ことも結果からみえてきました


こうした現状を見極めて 転職する場合

   どのように 生活防衛を行なっていくか 考える必要がありますね
  

 

 

以上 「農家(新規参入者)の収入」 という話題でした

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